コロナ禍でもできること②

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2020年春、人々が想像もしなかった世界になった。

コロナウイルスの脅威は世界中を混乱させ、スポーツを止めた。スポーツが開幕する季節にスポーツは中止することを余儀なくされてしまった。

その最中、やり場のないアスリートたちは何を思い、そして何をして過ごしたのか。

 

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菊池雄星の過ごし方

 

自粛中の目標設定

「僕はいつ開幕してもいいように、今も準備しています。開幕が延期になった直後は5日ほど休みましたが、その後は可能性を信じて状態を落とさず、5日に1回のペースでブルペンへ入っているんです」

「先が見えないこの状況で、目標をどこにおいたらいいのかということはすごく考えました。すぐ開幕するよ、いや、5月か6月になる、はたまた中止になるぞとか、そういう噂に左右されないためにはどうすれば良いのか。僕は「長期」のことを考えるようにしました。3年後を考えた時、今、何が必要なのか。そう考えれば気持ちの波もなく、ブレることがないと思ったんです」

 

様々なことを試してみる。

昨年1年間をメジャーリーグで戦い、日本のバッターとメジャーのバッターとの特徴の違いを体感する。メジャーのバッターは日本のバッターに比べて、ボールを捉えるポイントが後ろにある。そのため、速い球と緩い球をいかに混同させてスイングをさせるかが重要になる。

他のピッチャーの投球をYouTubeで見たり、ボールの握りを変えたりといろんなことを試して、自分の可能性を広げていった。自分のスタイルを変化させるには多くの時間を有するが、菊池はこの「自粛期間」を最大限活用した。

練習後は、シーズン中ではなかなかできない読書も積極的にした。他分野からも学べることはある。

 

スポーツのある日常

「昨年の僕は何もできませんでした。なぜ調子が悪いのか、なぜ思い通りにいかないのかという疑問を説明も修正もできないまま、シーズンが終わってしまった。それが今年はスピード感覚も戻って、これなら勝負できると、土俵に立てるというボールが行っていました。今、僕ができるのは、再開した時にそれを爆発させることです。溜めていたものを爆発させて、シーズンでベストのパフォーマンスを出すことしかありません。こうしてスポーツが見られない状況になって、スポーツのある日常は貴重なものなんだ、僕らは貴重な仕事をしているんだということを改めて感じましたし、だからこそ開幕を待ってくれている野球ファンをびっくりさせたい」

 

「大事なものは失ってからそのありがたみや貴重さに気がつくことがあるー」

試合の機会を奪われてしまった選手は、その時が来るまでじっと待つことしかできず、以前の日常が当たり前ではなかったことに初めて気がつく。

それでも菊池は自身の調子を落とすことなく、その再開の時に「爆発させる」と表現した。

菊池を、野球を待っているファンは確実にいるので、その爆発を見届けたいと思う。

 

まとめ🌱

目の前の日常が自力でどうしようもない時、「3年後」の自分を想像することで、今すべきことを実行する。

✅スポーツのある日常は貴重なもの。再開の時に力を爆発させることが使命。

 

野球に限らず、どの競技のアスリートもモチベーションを維持することが難しいのではないだろうか。菊池選手は目先の数ヶ月、1シーズンではなく、「3年後」を想像した。多くの危機を乗り越えてきた人類が、いちウイルスにこのままやられっぱなしではないだろうと思う。

3年後には確実に変化している状況に対応すべく、その変化に応えられている自分を想像して己を磨く。

やはり例年活躍をするアスリートは、自分の軸を見失わない努力をしている。努力することでモチベーションを保つというよりも、モチベーションを保つための方法を見つける努力もしている。

必然として、自分たちの使命もはっきりしてくる。

アスリートの使命。一番はその競技で人々に「何かを伝えること」だと思う。言葉ではなく、プレーで伝える

こんなことができると、そのアスリートの価値、スポーツの価値は他に替えがたい尊いものになる。

 

 

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