【阿部一二三と丸山城志郎】最高のライバルにして、最高の柔道家

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12月13日、柔道男子66kg級の東京五輪代表決定戦が行われました。

この試合を一言で振り返るなら、「死闘」
両者ともに極限状態で、決死の覚悟で望んだ一戦でした。

 

2019年世界選手権優勝の丸山城志郎と、2017、2018年同選手権優勝の阿部一二三が対戦。

どちらも世界トップの景色を見ている、日本最高の柔道家です。
奇しくも、両者は同階級に所属し、今回は東京五輪出場の枠を懸けた戦いになりました。

 

代表決定戦の行方


(写真:サンスポ

 

本来、柔道は国際大会で残した成績などをもとに代表を選考します。
それに従い、他の階級は男女ともに代表が決まったのですが、男子66kg級だけが決定せず、、

それは両者どちらも金メダルを狙える、ハイレベルな位置で力が拮抗しているためです。

まさにこの66kg級だけ、両者見事に力が拮抗しすぎて、代表が決まらない状況でした。

 

代表は阿部の手に

阿部一二三と丸山城志郎の一戦は、延長にもつれ、さらに異例と言える試合時間の果て、
大内刈りを決めた阿部が勝利
同時に東京五輪代表の座を手に入れることになりました。

 

試合は、本戦の4分に加え、延長戦に入り約20分・計約24分の末の決着。

まさに死闘です。両者、持つ力を振り絞って戦いに挑んだ様子が画面からビシビシ伝わってきました、、!

丸山城志郎 対 阿部一二三|東京2020オリンピック柔道男子66kg級日本代表内定選手決定戦

 

ライバル関係

過去の対戦は、丸山の4勝3敗。そのうち6戦は延長にもつれ込んでの決着でした。

2019年の全日本選抜決勝は、13分を超える熱戦の末、丸山が勝利。また昨年の世界選手権準決勝も、先に丸山に指導が2つ出て阿部がリードしながら、延長で丸山が勝利しています。

実力が本当に拮抗している中、過去の直接対決などを振り返れば、スタミナという面で丸山に軍配が上げられるという決戦前の評価もありました。

 

終わってみれば、試合時間は本戦の4分に加え、延長戦に入り約20分、計約24分の末の決着。

やはりスタミナが必要になる試合、丸山としては得意のスタミナ耐久の展開に持ち込んだが、
今回ばかりは阿部の「執念」が勝ったのかもしれません。

 

以下、阿部選手の試合後のコメントです。

 

ー試合を振り返って。

「長かったと思いますけど、いざやってみると、ひとシーンも忘れられないような試合になりました」
「自分の柔道が最後まで出せた。最後の投げも自分が前に出れた結果です。」

ーどんな気持ちか。

「やるしかないと思っていた。絶対にやり切る。気持ちで怯まない、試合でも一度も怯まなかった

ー丸山選手について。

「本当にライバルという存在で、丸山選手がいたから僕自身ここまで成長できて、強くなれたのかなと思います」

 

このインタビューのやり取りからも、阿部選手の表情・言葉から本当に力強さを感じました。
この試合に臨むまでの日々の取り組みをどのように過ごしてきたのか、
またこの試合に懸ける気持ち、全てが全面に表れていて、本当に痺れました。

最も印象的だったのは、何度も「スタートライン」という言葉を発していたことです。
自分に言い聞かせているような印象も受けました。

 

ー自分になんて声をかけてあげたいか?

「ようやくスタートラインに立てた。東京五輪で優勝することを一番に考えて取り組んでいきたい」

 

この言葉を発した時の阿部選手の目に、目の力強さには本当に心打たれました。
きっとオリンピックでもいいものを見せてくれるはずです。

 

そして敗れた丸山も、阿部を称えました。

「阿部選手の存在があったから、ここまで追い込むことができました」

 

真のライバルと言える2人の関係性が、お互いを磨き、その結果、2人が最高の試合を実現させました。

 

周囲の声

 

試合後、全日本柔道連盟の金野潤強化委員長は感激の表情でした。

「2人とも本当に素晴しい柔道をしてくれました。最高の戦いで心から感動しました」

 

日本男子代表の井上康生監督の言葉も、感慨深い言葉で発言をしました。

「まずは阿部選手、丸山選手、ほんとうに素晴しい試合を見せてくれて心から感謝したいと思います。彼らはすべてをかけてこの場に立って、勝敗が決まってしまった部分はありますけど、素晴らしい試合内容で戦ってくれたと思います。

正直な気持ち、(オリンピックの)本戦でこの闘いを見られればな、という気持ちでいましたが、それがかなわないことは重々承知しています。阿部は丸山の思いも背負って戦ってくれると思いますし、丸山もこれを糧にさらなる成長を見せてくれるのではないかと思っています

 

最高の戦いでした。

 

まとめ:最高の試合を見せてくれた2人に大拍手

✅「本気」や「覚悟」は人の心を動かす
✅やりきった先にはとてつもなく大きな成功がある

 

金野委員長、井上監督が2人の試合に心動かされたように、
私もこの試合にとても心が動く瞬間を感じることができました。

それは、2人がこの一戦に、そしてその先にあるオリンピックに懸ける思いが強く、
「やり切って」きたからだと確信しています。

“本気”は人を動かす。

改えてそう思わせていただいた試合でした。

最高のパフォーマンスを見せてくれた2選手に、心から賛辞を送りたいです。

そしてこの後も楽しみです!

 

 

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