労働市場の“いま”を知る

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現在の日本企業には、さまざまな雇用形態があります。

 

正社員、契約社員、派遣社員、嘱託社員、パートタイマー、アルバイトなど。

 

それぞれにメリットがありますが、当然それぞれ雇用形態が分かれているのは理由があります。

労働環境、場所や時間、条件が制限されたり、プライベートとの両立、学生の傍ら給料を稼ぐためなど、さまざまです。

 

そこで今のコロナショック、人材業界にどんな影響が出ているかというと、契約期間決まっている労働者(契約社員、派遣社員、パートタイマー)の「契約打ちきり」が示唆されているのです。

 

時間の制約や特定職務を望む人にとって、この契約打ちきり問題は彼らの生活を左右します。

 

人材最王手の「リクルート」は派遣社員にも休業補償を“10割支給”という大規模な戦略をたてました。

総合人材企業では、売上高がリクルートに次ぐ位置にある企業で働いているだけに、このインパクトはかなり大きいなと感じています。

 

 

2008年のリーマン時に問題視された「派遣切り」は、まだ記憶に新しい方もいると思います。

企業の売上が激減し、経営維持が厳しくなった際に目をつける支出費用のひとつとして、「人件費」があります。人件費削減の施策として、派遣社員はその影響を真っ先に受けるのです。

 

これがなぜかというと、派遣という性質上、雇用関係は派遣元(リクルートなどの派遣会社)、労働場所は派遣先になります。

派遣先の経営が厳しくなった場合、派遣先はまず自社社員の雇用を守るため、派遣会社から派遣されている派遣社員の活用を見直すのです。

そのため、派遣社員の契約の満了期間を待つことなく、打ちきりという事態が発生します。

 

 

今回リクルートが行った融資は、このときに派遣社員に適応される休業手当を確実に補償するためのものでもあります。

この派遣社員の雇用が不安定な時に、給与はできるだけ100%補償しようとする意思です。

多数の人材会社があるなかで、自社の予算でここまでの対応が一人ひとりにできた場合、この情勢が落ち着いたときに、求職者はどこの派遣会社を利用したいのか、その意志は明確です。

 

今回の施策は、その規模もインパクトもすごいものです。

 

情勢が復活することを祈って、進み続けるしかないですね。

 

 

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